リサーチ
非営利教育組織であるSKYLABOは、デザイン思考を取り入れた女子STEM教育の提供、および、その成果を定量的にとらえ分析することに取り組んでいます。具体的には、プログラムの前後でアンケート調査をおこない、インタビューでフォローアップ調査を行っています。
SKYLABOのプログラム参加にする女子中高生と保護者の方々は、米国を代表する教育機関であるスタンフォード大学のチームが作成したサーベイを通じて、最先端の国際研究活動に寄与しています。SKYLABOは独自のカリキュラムで、女子中高生が持つ潜在的可能性を引き出し、STEM領域で活躍する女性の数を増やし、日本のイノベーションを支える人材の育成を支えています。
CREATIVE CONFIDENCE
クリエイティブ・コンフィデンスとは、「クリエイティブ・マインドセット:想像力・好奇心・勇気が目覚める驚異の思考法」を執筆したトム・ケリー氏が提唱する概念。革命的で斬新な発想の根源にあるのは人々への共感 (empathy)であり、創造性は「自分は創造的だ」と信じるところから生まれる(クリエイティブ・コンフィデンス)。参加者の間で「答えのない状況でも課題に取り組んでみる」という指標が伸び、クリエイティブ・コンフィデンスが身についたというデータが出ています。
デザインファームI D E Oのパートナー、トム・ケリー氏は「日本人は世界で最もクリエイティブでありながら、世界で最も自分たちはクリエイティブでないと信じている民族でもある」と繰り返し指摘していますが、このcreative confidenceは「大きな失敗をしても諦めずに挑戦し続ける」というマインドセットにつながる重要な要素です。これは、心理学者キャロル・デゥエックが研究で実証した「growth mindset」と呼ばれるものであり、前述のセルフエフィカシーやモチベーションに影響を与える要素だと、多くの研究者が指摘しています。
STEM
プログラムに参加する前と後で、参加者がS T E Mに対するイメージを変化させたという結果が出ています。ステムから連想する人物像が「白衣を着て実験室にいる人」から「たくさんの領域を繋いで人とコラボレーションしながら働く人」に変化しています。また「世界をより良い場所にしたいならS T E M領域でキャリアを積むべきだ」と考える指数が増加しています。
GLOBAL AWARENESS
参加者の多くが、国際社会が直面する課題に対してより高いレベルで興味を持つようになり、グローバに活躍する人材になるためのマインドセットを習得していることもわかっています。